長谷部寿美子微笑の世界
星筵抄より(広島女学校時代)
校庭の萩もさかりを過ぎて、小さな花があるかなしかの風にホロホロと散っている。長くしだれた葉の下蔭は散った花びらで敷き詰められている。
〜 なんとなき 乙女のなやみ 知りてより
ふと散りこぼれる はかなし 〜
〜 ベツレヘムの 星の夜は以って今宵なり
ひとり静かなもの語り読む 〜
春雨
静かに静かに春の雨が降っています。細い銀糸の様な雨足に煙っているのではないかしらとさえ思われます。
〜 おやみなく 降る春雨の つれづれに
おさなきころの しのばるるかな 〜